

薄一郎牛について、組合員より質問を
受ける薄一郎さん |
1999年にパルシステムと産直協定を結び、以来牛肉指定産地 |
のひとつとして、皆さんの家庭に「薄一郎牛」をお届けしている「すす |
き牧場」。代表薄一郎さんをお迎えし、産地の特徴、飼育方法、取り |
組みなど映像を交えながらお話を伺いました。 |
すすき牧場は福岡県宗像市にあり、広さは約20ヘクタール。現在 |
約4500頭の牛を肥育しています。創業は1947年、代表薄一郎 |
さんのお父さんが乳牛畜産を開始。1970年には肉牛(乳牛雄)の |
飼育を開始し、1997年からオーストラリアで生まれた素牛の導入 |
を開始しました。薄一郎牛の最長飼養地はすすき牧場(約16ヶ月 |
間の肥育)です。原産国表示は「国産」です。 |


薄一郎牛はアンガス系統種(母牛血統)と
肉専用種(父牛血統)を掛け合わせた肉専用
交配種です |
母牛までさかのぼって生産履歴がわかるシステム |
すすき牧場と協力関係にあるアグリザーブ農場(オーストラリア)で |
生まれた仔牛は(約10ヶ月位まで)広大な牧場で、母乳と牧草を中 |
心とした飼料で健康に育ちます。その後アグリザーブ農場から検疫 |
検査のための専用農場に運ばれ、約30日間疾病等の異常がない |
ことについての確認を行った後、日本へ向かいます。そして16日間 |
の海上輸送を経て、福岡にある動物検疫所に入所。16日間の検査 |
確認後、すすき牧場へ迎え入れられます。 |
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「アグリザーブ農場で生産される仔牛のすべてはすすき牧場へ導 |
入され、すすき牧場が肥育。アグリザーブ農場は繁殖部門の役割 |
を負っています。お互いに自分達のできる得意な分野で力を出し合 |
って、より良いものを作ることに努めています。そのためには、生産 |
情報・肉質・価格などの全ての情報をオープンにして、信頼関係をも |
って生産に取り組んでいます。」と薄さん。 |
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飼料へのこだわり |
全飼育期間で生産過程を確認できる飼料原料を、また遺伝子組 |
換え原料の排除をしています。日本のほとんどの牛、豚、鶏はトウ |
モロコシや大豆かすなど輸入された穀物類からつくった配合飼料を |
食べています。 |
すすき牧場では飼料は、稲の自給飼料の取り組みなどできるかぎ |
り自家生産しています。作付面積42ヘクタール(東京ドーム10.5 |
個分)で、収量は362トンの主食米です。また、おからや焼酎粕な |
どの食品の副産物を利用した乳酸発酵飼料も自社内で製造してい |
ます。 |


料理はお手のもの。焼き肉のたれに入れる
大根おろしも手際の良さが光った薄一郎さん |
おいしい牛肉の追求 |
霜降りばかりが美味しさの基準ではありません。産直だからこそ、 |
食べて美味しい牛肉を目指して、様々な研究をしています。アグリ |
ザーブ農場と連携して種牛の選抜、牛肉の脂肪分析、アミノ酸分析 |
などを実施しています。 |
こうした努力は不飽和脂肪酸の多い、やわらかな肉質となってあら |
われ、組合員の間でもさっぱりとして、おいしいとの評判が広がって |
います。ぜひお試し下さい。 |